世界で一番わかりやすい 仮想通貨・ブロックチェーンとは?の解説記事を発見

これから仮想通貨投資を始めようと考えている人はもちろん、すでに参入している人にとっても、あらためて仮想通貨とは?ブロックチェーとは?と聞かれて、小学生にもわかるように説明できる人は、そう多くないだろう。

そんな人向けに、世界で一番わかりやすい「仮想通貨・ブロックチェーンとは?」がわかる記事を見つけたで、紹介したい。

筆者は、小中学生向けの月刊ニュースマガジン『ジュニアエラ』に掲載された、朝日新聞客員論説委員・千葉大学教授・神里達博さん。

そう長くない文章でもあるので、引用場所も明記して、全文を紹介したいと思う。
(タイトルは、ブログ執筆者のほうでつけさえていただいた)

1、珍しいものに価値があるのは、人類史上普遍的価値。同時に貨幣は現実に使うものが価値基準として登場した。

歴史的に見ると、最初にお金(通貨)の役割を果たしたのは、貝殻や石など自然界のものであった。後には、金や銀などの貴金属がコインとして使われるようになっていく。これらは、希少性によってその価値が裏づけられていた。珍しいものに価値があるというのは、人類史を通じて普遍的な考え方なのだ。

 一方で、現実に使う価値がある「モノ」も、通貨の役割を果たしてきた。たとえば江戸時代には米が経済価値の基準であった(今も、原油や穀物など、それ自身に価値がある商品が、国際的な取引などで実質的に通貨として使われている)。

2、社会全体の経済規模が大きくなると、共通の価値尺度として、銀行券が登場した

近代に入り、社会全体の経済規模が大きくなると、それに見合うだけの貴金属を用意できなくなったため、紙に印刷した「紙幣」が通貨として使われるようになる。現在では、各国の「中央銀行」が「銀行券」と呼ばれるお札を独占的に発行している。

しかし当然ながら、米や原油と違って、モノとしての紙幣に「使い道」があるわけではないし、印刷すればつくれるので、金貨のような希少性があるわけでもない(ただし、簡単に偽造ができないよう、精巧につくる必要はある)。


3、現実にそれでいろんなものが買えるはず、という「信頼」こそ貨幣のいのち。

では、紙幣の価値を支えているのは何か。それは、「現実にそれによってさまざまなモノを買うことができるはず」という「信頼」である。


4、IT技術によって「希少性」と偽造のしにくさを実現したのが仮想通貨。そして、その仮想通貨の貸し借り帳簿こそ、ブロックチェーン



さて、「ビットコイン」をはじめとする仮想通貨が今、いろいろな意味で注目を集めている。これは、IT技術によって、通貨の「希少性」と「偽造の難しさ」を実現したものである。そのシステムは難しい数学的な理論に基づくが、ごく簡単にいえば、「ブロックチェーン」と呼ばれる、一種の「貸し借り帳簿」がこの技術の正体だ。たとえば、「AくんがBくんにコインを1枚渡した」とすると、そのことが帳簿に電子的に追記される。こうして、コインがやりとりされる度に、一つの共通の帳簿に取引がすべて記録されていくのだ。

重要なのは、その帳簿の内容を勝手に書き換えたり、偽造したりすることが「原理的に」できないように、暗号などによって守られているという点だ。しかも、このコインの総量は、技術的に上限が決められている。つまり、貴金属の貨幣のように、希少性が保たれるように工夫されており、その点では紙幣よりも高度なしくみといえる。

5、「NEM 流出事件=仮想通貨信頼できない」論は、「金庫破りされたので、お札が信頼できない」という理屈と同じで、おかしな議論。

そのため、「仮想通貨は危ない」といった声も聞かれるようになっている。しかしこれは、金庫が破られたことを理由に、「そんなお札は信用できない」と言っているのと同じで、ちょっと話がおかしい。むろん、交換業者の責任は重いが、問題は「金庫をきちんと守れなかったこと」にこそ、あるのだ。

6、現在の仮想通貨は、投機性が強炒め、通貨としての実用性が低いのも事実

ただし今のところ、仮想通貨の多くは、短期的な価格変化を利用して利益を出そうとする、「投機」の目的で取引されているのが目立つ。そのため価値の変動が激しく、通貨としての実用性が低いのも事実だ。また、値上がりを期待して購入しても、当然、大きく損をする可能性もある。まったく新しい技術が社会に入ってくるときには、しばしば大きな混乱が生じるのである。


7、暗号技術で通貨を作り出そうという挑戦こそが未来を作る

とはいえ、暗号技術等で通貨をつくりだすという試み自体は、貨幣の長い歴史のなかでも驚くべき発明だ。現在の仮想通貨がそのまま「未来のお金」になる可能性は低いだろうが、新しい技術への挑戦が、私たちの未来をつくっていくのは確かだ。今後も金融分野のイノベーション(技術革新)からは、目が離せない。



【今後さまざまな分野で応用される「ブロックチェーン」のしくみ】

・個人の検診記録など

・各種のソフト

・各種のクーポンなど

 

【キーワード:仮想通貨】

暗号技術等によって、電子的に通貨の機能をシミュレートしたもの。中心となる運営機関は不要で、ネットワークにつながれたコンピューター群によって、分散的にシステムが維持されている。現在、世界で1千種類を超える「通貨」があるが、代表的なものとしては、「サトシ・ナカモト」と名乗る人物が開発したとされる「ビットコイン」が有名。

 

※月刊ジュニアエラ 2018年4月号より引用