コインチェックを電撃買収したマネックス証券の思惑は〇〇だった!

コインチェックのNEM流出事件は、仮想通貨とブロックチェーンへの信頼性を揺るがす2018年前半のビッグニュースとなった。
簡単に、経過を振り返ろう。

ヤフー・アーカイブが親切にも事件発生以来の具体的な経過をまとめいるので、紹介する。
コインチェックの仮想通貨流出
https://news.yahoo.co.jp/list?t=coincheck

時代の寵児としてもてはやされた和田晃一良氏に対しては、お金に対するモラル、経営感覚、社会的責任感など、あらゆる角度から酷評するコラムも目立つ。例えば、産経新聞では、ハリウッド大学院大学教授の佐藤綾子氏が「パフォーマンス学」というユニークな角度からコラム記事が特集された。
https://www.sankei.com/premium/news/180407/prm1804070013-n1.html


NEM流出被害については、被害者からの賠償請求裁判なども予想されており、事態の収拾には、なお時間がかかりそうだが、そんな中、ネット証券大手のマネックスが、約36億円で、コインチェックを買収、とのニュースは、業界内外に、大きな波紋を広げている。
コインチェックの電撃買収には、マネックス証券のある思惑があった、と言われている。
そのことを詳細に綴った記事が、これだ。

マネックス、コインチェック買収の裏の狙い…「再建」が目的ではない
http://biz-journal.jp/2018/04/post_22953.html

この記事では、NEM流出被害者への補償がこれからであり、追加の補償請求も予想されるなか、なぜ、マネックス証券が、わざわざ火中の栗を拾うような買収に打って出たのか?

この点にフォーカスしている。

本記事をまとめると大要は、こうだ。

1、これまでのコインチェックの成長ぶりを見ると、マネックス側にはリスクに見合った成長のチャンスがあると見ているふしがある。マネックスが同社を買収した理由は、その取引仲介マージン(顧客の求める執行価格に一定の上乗せをして売買を執行することで得られる利ザヤ)の厚さにあるとされる。コインチェックで取引をする際の手数料は、最大で取引金額の10%程度に達する。高い手数料率を徴収することができたからこそ、同社は急成長し、460億円もの補償金を支払うことができた。人気のある商品であれば、人々は手数料の高さを気にしないというのは、重要なポイントだ。今後も、デジタル通貨が人々に支持され続けるのであれば、コインチェックの経営を立て直して売却することで利益を得ようとする発想には相応の説得力がある。

2、マネックスの狙いのなかで最も重要と思われるのが、フィンテックビジネスの強化だ。具体的には、ITテクノロジーに精通し、コインチェックのシステムを構築してきた専門家を自社内に取り込み、今後の競争への対応力をつけることが考えられる。

3、今日、従来の金融ビジネスとITを融合したフィンテックのビジネスを重視する金融機関経営者が増えている。なかには、ITベンチャー企業との付き合い方が、今後の競争力を左右すると考える者さえいる。

4、特に、ビットコインの発行と流通を支える「ブロックチェーン(分散型の元帳技術)」の拡張性が高いことは注目を集めている。それによって金融機関はコストを削減し、より多くのデータを効率的に管理、活用できるようになるだろう。すでに、マンパワーに頼ることの多かった社債の新規発行などをネットワークテクノロジーによって代行しようとする取り組みも進んでいる。実際に、そうした取り組みが実現すると、金融業界にはかなりの変化が起きるはずだ。
コインチェックは金融とは関係のないビジネスを土台とし、テクノロジー面の強みを生かしてデジタル通貨市場で成長を遂げてきた。それを支えた発想をテクノロジー開発の側面から取り込むことは、今後の金融ビジネスの開発競争に対応するために欠かせない。金融業界で進む変化への適応力を高めるために、マネックスはコインチェックを買収したと考えるべきだ。

5、社会のルール(法律や規制)が、新しい発想に対応しているか否かが重要だ。コインチェックの場合、取引を支えるテクノロジーの開発には成功したが、法的な面ではより積極的に金融庁と折衝を重ね、より安心感のあるデジタル通貨の取引ルールを整備すべきだった。事業をスタートしたその日から、企業は社会的な責任を負う。必要なルールや規制の策定に関与するのは当然と考えるべきだ。

6、過去10年ほど、マネックスの株価は横ばい圏で推移している。今回のコインチェック買収によって同社株は急伸し、レンジを突き抜けた。その背景にはインターネット証券として成功をおさめた同社が、次世代の金融テクノロジーを開発し、さらなる成長ステージに入るのではないかという見方がある。

つまり、コインチェックを短期間に業界トップへと押し上げた、和田晃一良氏と大塚雄介氏らを自らの組織内に取り込むことで、ブロックチェーン技術をはじめとしたフィンテックの分野で業界内で先んじて金融テクノロジーでの時代の先駆者としての役割を果たそうという、狙いこそが、マネックス証券のコインチェック買収の最大の狙い、と言えるだろう。

マネックス証券によるコインチェックの買収劇、そのものに対する業界内外の論評は、これからだが、かつて、SBIホールディングス北尾社長は、コインチェック社に対し、

「金融庁ちゃんと調べろよ(怒怒)、あと税務署も調べろよ。普通30年くらい社歴があって収益を出してるところならまだわかるけど、なんでベンチャーがそんだけ払えるんだよ(怒怒怒)。なんでセキュリティーに金かけないで、あんだけCMに金かけてるんだよ。客集めだけに金かけてどないすんねん。」
http://www.orangeitems.com/entry/2018/01/31/121242

など、梅沢富美男バリのもうツッコミを入れていた。
北尾社長の反応などが、今後は、楽しみなところである。

いずれにせよ、仮想通貨業界は、投機としての仮想通貨、ブロックチェーン技術から、社会に現実に役立ち、浸透する本質的なインフラ整備の課題として、これらを捉え、社会的ニーズに応えうるか、というモノサシによって、どんどん淘汰の嵐が吹き荒れる、まさに、激動の時代に突入したと言えそうだ。

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